京都大学文学部/湊 達也(甲陽学院)

   高等進学塾の優れている点について書くことは非常に難しい。それは大手と呼ばれる学習塾が孕むある種のぎこちなさを暴くことでもあり、いきおい話が剣呑になってしまうからです。勿論大手塾にも言い分はあるでしょうし、僕の主張は公平な視座を欠いたものだとの謗りは甘受しなければなりません。ただ一つだけ言えるのは、巨大な組織の中では制度の下に個人の裁量が狭められてしまう、ということです。実際に他塾では、システムの枠組に押し込められて息苦しさを感じることがありました。世界最長身である2m72㎝の巨体を有していたアメリカのロバート=ワドローは、脚部の感覚が麻痺していたことで膝の炎症に気づけず、結果感染症のために夭逝しました。時には巨大な構造体は小さな部分の抱える異変を看過してしまうこともあるのです。では高等進学塾のサービスは一体どのようであるのか?入塾してみてください。